アルツハイマーカフェ

オランダでの認知症ケアへの取り組みを紹介させて頂きます。

オランダでは2000年に入り、認知症ケアに対して、国を挙げて取り組んでいます。

2040年に認知症者が50万人、39億€(もっとも費用のかかる疾患)という莫大な費用がかかると推察し、早期から認知症ケアを進めていた背景があります。

そのひとつがアルツハイマー協会と各地ボランティアによるアルツハイマーカフェです。

認知症者とその家族のために、各地区で当事者またはその家族による話、ヒアリング、または専門職による医療介護の話などを行っています。

オランダでは250か所近くカフェ開催地区があり、毎月2時間、自己負担なしで取り組んでいます。

私も参加してきましたが、10年記念のセレモニーが行われ、専門職(元看護士で今は認知症啓発をするACTOと名乗ってらっしゃいました)が認知症患者を演じた劇などが行われていました。

認知症の啓発、かかわり方、当事者・その家族の気持ちを発信し、支える活動をしているカフェは非常に素晴らしい取り組みでした。

このような取り組みが地域住民の理解を進め、在宅医療への推進の重要な一歩を踏み出せるのだと感じました。

実際にオランダでの認知症者はほとんどが在宅生活、またその半数は独居とも言われています。保険制度等々も異なりますが、まずはこのような地域での取り組みの重要性を強く感じさせられました。

 

私が参加した地区のアルツハイマー協会支部長さんは私が今後桜井で認知症カフェをしてみようと思っているとのことに大変興味を示してくださいました。今後はアドバイザーという形でお願いしています。商店街や図書館の活用、ふれあいサロンの活用を元に2月から取り組みを始めようかと考えております。

 

またそのほかにも通称認知症村HOGEWEYへの視察も行ってきました。施設内にスーパー、映画館があったり、ユニットごとに各生活スタイルを分けており、出来るだけ以前と近い形での生活支援を行っておりました。

最終的に施設になったとしてもそのようなより良いケアを受けられるオランダの認知症ケアは本当に素晴らしいものでした。

まずは地域住民への啓発活動、またピアカウンセリングなどを進めていければと思っております。

 

予定通り帰国できればさっそくこちらに参加してこようかと考えております。

第3回 京都式認知症ケアを考えるつどい

永源寺の花戸先生のご紹介で頂いた認知症で自宅で暮らしている方の動画も紹介させて頂きます。

マツエさん

 

 

「アルツハイマーカフェ」への14件のフィードバック

  1. 木下先生

    本当にいつも迅速なご対応、感謝いたします。
    ありがとうございます。
    私は構いません。むしろしっかり取り組みたいと思っております。今後大福診療所のデイにて勤めさせて頂きます。
    桜井にずっとおりますので、できる限りのことをしたいと思っております。
    石田次長には私からも下記2点について連絡してみます。
    ・分科会参加の可否について
    ・高齢者サロン、認知症カフェ事業化について

    本当にありがとうございます。
    残りデンマークでの研修しっかり学んできます。

  2. 桜井市医師会 木下です
    中川先生 オランダの認知症カフェの紹介有難うございました。人口比で計算すると、日本には約2000、奈良県には約20、桜井市には1か所の認知症カフェができて、やっとオランダレベルということですね。また、詳しくおしえてください。桜井市との分科会の中で、提案できたらと思います。

    1. 木下先生

      計算までありがとうございます。
      また参加した際の具体的な取り組みはどこかでお伝えします。
      その分科会というのはどのような会でしょうか。
      ぜひ提案したいです。
      一度図書館で認知症の話をしましたが、市民の反応も良いかと思います。
      まずは一件、図書館でとも考えております。

      1. 桜井市の松井市長の公約 陽だまり政策の一つとして、市内の救急医療充実と在宅医療推進のための分科会が定期的に行われています。各関係団体代表のクローズの会議です。
        高齢者サロンの充実や認知症カフェについては、高齢福祉課が担当部署になっております。石田次長に直接認知症カフェの設立提案をしていただくのが、早いと思います。私の方からも 連絡しておきます。 福祉の樋口次長も相談にのってくださると思います。
        昨年度より、地域福祉相談員制度が、地域の課題を取りまとめ、分科会の中で発表(包括がまとめたもの)されましたが、前回の分科会の時点では、来年度に向けた、課題解決のための行政の具体的な施策無し、来年度に向けての予算づけも無し、現状把握のための調査費もつけていただけない状況です。更には地域福祉相談員は 毎年担当者が変わるという状況です。前回の分科会で、医師会からは、全国どこも共通する課題については どこも同じで、早く施策立案、予算請求、実行解決、と進んでいかないといけないと提言しました。

        1. 市職員を擁護するのではないのですが、多かった時期の職員の数が3分の2に減って、業務量は増えている状況です。高齢福祉課も従来業務に加え、地域包括支援システム構築のための総合事業の計画立案、実施が加わっておりますが、人員が少なくこれにとりかかるのが遅れているようです。
          財政収支は 、天理市に次いで県下worst2.
          しかし要介護者が発生すると1人につき190万円財政を圧迫する現状もあります。
          職員が少ないから、予算がないから、積極的にできないでは、ますます財政収支は悪化。
          少しでも効率よく予算をさいて、電話番でない実働職員を増やし、施策実行し、2025年度問題に取り組んでいかなければいけない状況にあると思います。
          認知カフェが、日本でまだ少なく 近畿もしくは奈良県で最初の取り組みなら 行政のトップの承認は持っていき方によっては、はやく承認される可能性もあると思います
          今樋口次長にこのサイトを見ていただくようメールしました

          1. 木下先生

            ご丁寧にありがとうございます。
            そういった会がありましたか。
            それに私も参加させて頂くというのは難しいでしょうか。
            私は愛知にいる間、高齢者サロンの立ち上げ(社協・民生委員さんらと協働にて)や、認知症特化型施設で非常勤勤務をしておりました。
            オランダで先進的な取り組みにみ、今後も相談相手にはなってくれることもありますので、実践的内容・また先進的事例に関してであればいくつか参考になるような意見をお伝えできるかと思います。
            差支えなければよろしくお願いいたします。

            さまざまな関係機関へご連絡頂きありがとうございます。木下先生の動きの速さは私も見習わなければなりません。
            石田次長には私も認知症カフェ視察への視察をしたことお伝えいたしました。
            市職員さんはすごく大変そうですね。
            なんとか我々でも桜井市自体の負担軽減を図れないかと思うばかりです。

            私はまだ若いですし、家庭もありません。
            出来る限りのことはさせて頂きたく思いますので、何かございましたらご依頼いただければと思います。
            よろしくお願いいたします。
            中川

          2. 桜井市医師会  木下
            分科会委員参加・オブザーバー参加可能か、一度 石田次長に問い合わせてください。在宅医療推進の分科会においては、吉江会長・菊川副会長は委員参加、私は、オブザーバー参加(救急の分科会は委員参加)です。
            「愛知県での高齢者サロンの立ち上げの紹介と桜井市の現況」という題で、一度、分科会で発表・ご説明いただければ大変ありがたいと個人的には思うのですが・・・・石田次長・樋口次長に連絡しておきます。
            中川先生がまとめられたレポートを福祉相談員が分科会で代弁されるよりは、中川先生が10分ほどでご説明いただく方が、情熱が市長・副市長に伝わると思います。

          3. http://www.pref.nara.jp/35623.htm

            上記サイトは奈良県の2月3日 締め切りの事業募集ページです
            昨年は、奈良県全体で10憶7千万円の事業費が承認されました

            私も3日目前知って、昨年はダメでしたが、来年度に向けて、医師会としてアイデア案を作り事業申請の段取りをしています

            中川先生がもしよければ 認知症カフェ 及び 高齢者サロンの推進のための 人材育成 他含む事業 と題して
            申請されてはどうでしょうか
            私でできることなら 応援いたします
            もし 県の地域連携課に問い合わせて 個人申請ダメなら 桜井市高齢福祉課の方で 申請していただき その中でリーダーとして 事業を引っ張っていただけたらと思います
            愛知で高齢者サロンを立ち上げられた実績があること オランダの認知症カフェを見聞されたこと 桜井市の宝物だと思います
            アイデア案での数値目標は とりあえず 認知症カフェ 1つ 公民館や小学校の空き教室を利用した 高齢者サロン 3以上でどうでしょうか 今電車の中です 奈良駅に着いたら 私からも石田次長に電話してみます

          4. 桜井市医師会 木下
            今高齢福祉課の石田次長に連絡が取れ、認知症カフェ及び高齢者サロンの設立についての事業申請を桜井市の方からしていただくようにお願いいたしました
            また どのような形になるかわかりませんが、中川先生の分科会の出席の件についてもお願いいたしました

          5. 至急 石田次長にお願いします 2月3日が締め切りの事業案です

            事業概要
            桜井市民の高齢化が進み昨年度実施した地域ケア会議の課題の中で、認知症、虚弱高齢者、独居、閉じこもりの4つの課題が、各地区共通する課題として問題に上がった。しかしこの課題を 解決するのに有用と思われる高齢者サロン・ 認知症カフェの設立はない。また、設立運営ノウハウを熟知した行政職員は当自治体にいない。
            愛知県での高齢者サロン設立実績があり、介護先進国オランダにおける認知症カフェの研修歴のある人材を登用し、増加する認知症対策・閉じこもり対策の足掛かりとして、小学校の空き教室や公民館などを利用して、高齢者サロン・認知症カフェを設立、相談業務はもとより、ボランティアなどの育成,健康教室等を開催し、地域づくりを進める。

            上記のような事業概要でどうでしょうか
            車中急いで作成したので 市の意向の沿うように大幅に改変していただいて構わないです
            が 中川先生の了解をメールでとってください

            上記の内容 石田次長 樋口次長に メールしました

            PS
            事業申請しても なかなか予算が取れないのが実情です
            おそらく県は 上記のようなことは 桜井市が 自腹を切って予算をさいて
            総合事業の中で行うべきことで、却下。
            となる可能性もありますが、
            駄目元で、やってみる価値はあると思います。

  3. 民生委員の藤原です
    非常に参考になる情報有り難うございます。
    桜井でも「認知症カフェ」是非とも出来ると本当に良いと思います。地域の役員、総代さん、評議委員さんなどの協力もと是非実現してほしいです。

    1. 藤原さん
      はじめまして。理学療法士の中川です。
      民生委員さんからこのような積極的なご意見いただけたこと大変嬉しく思います。
      もし場所やボランティア数によっては可能である場合、ぜひお声掛けください。私も入りますので、実現しましょう。
      私はオランダだけでなく、全国の認知症カフェを実施している方とも情報交換をしております。相談ごとはなんでも聞いてくださいね。

      認知症800万人時代ともいわれる昨今、早急な取り組みが必要かと思います。
      ぜひ実現しましょう!

  4. 中川先生 

    大福診療所の朝倉です.
    すばらしい報告、ありがとうございます!! 日本も相応に「認知症が問題」として取り組んできたとは思いますが、診断と治療に偏ってきた感が否めません… 同じくらい「病状に応じたケアをどうするか」「ターミナルケアをどうするか」という点に、社会的に取り組むことが重要なんですね.

    先日、「認知症専門外来より、近くの診療所や事業所で行ってもらったことの方がどれだけありがたかったか.診療所で『もうここまで来たら無理なんじゃないかな』といわれたことが、スッと肩の荷がおりる感じで、たすかったんです」といった内容のクダリをテレビか何かでみた記憶があります.(もちろん専門外来の役割も重要ですが)

    「オランダでは住民の認知症への理解が進んでいます」という中川先生のFacebookへのコメントを見て「そうそう、それが重要なんだ!」と感じました.アルツハイマー・カフェの取り組み自体、それを推し進めようとする取り組みに魅力を感じます.また具体的なお話、聞かせて下さいね!

    1. 朝倉先生
      ありがとうございます。とにかくオランダは先手を打っていたという印象です。
      国の推察後、すぐに協会ボランティアの活用を勧めたのが大きな結果かと思います。日本の認知症問題は各国で話すと、まぁ大変だ…!というリアクションしか返ってきません。

      専門的なケアも重要かもしれませんが、認知症は年をとったら当たり前になってしまうよね。ぐらいのとらえ方が良いのかもしれませんね。
      一部の報道ではかえって恐怖感を植え付けてしまうような気がして危惧しております。
      とにかく、怖くないよ、安心して住み続けられるよと彼ら・その家族らの不安の解消と地域住民の認識変容を促せると良いなと感じております。
      またそれと同時に我々の早急な医療・介護サポートの充実化は課題ですね。
      地域住民と共に日本における認知症ケアを創っていきたいと強く思います。

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