茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 看護局長 角田直枝先生;「病院と地域で患者さんの心を繋ぐ在宅以降における支援の在り方」についてご講演

2015年1月11日桜井保健所主催の地域在宅医療・包括ケア連携会議(多職種関係職員研修会)が開催され、茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 看護局長 角田直枝先生が、「病院と地域で患者さんの心を繋ぐ在宅以降における支援の在り方」についてご講演されました。

心に残った内容を列記します。

❶医療と介護を繋ぐ、中核的な存在は、訪問看護師である。
❷奈良県には、訪問看護師が500名しかいない(看護師の3%)
❸今後、病院勤務の看護師(7対1部門)の半分は国の施策で失職する
❹病院は在宅との違いを知らない
❺入院時に退院支援退院調整を
❻時々入院、ほぼ在宅

→これについて、要支援状態で退院されてくる患者様の社会資源の整備と、在宅医療・退院カンファレンス充実整備が急がれるように思いました。特に社会資源の整備については、現在の社会資源の把握、今後必要となる社会資源のニーズを早急に行政が調べていただき、行政のTOP・議会にこの整備の必要性を提言し、予算付けおよび執行をしていただく必要があると思います。行政職員が以前の3分の2まで減っている自治体もあることを考えれば、高齢福祉介護に関係する部署においては、既存の業務をこなしながらあたらしい総合事業への取り組みが業務負担になり、適正な人員配置をすべきと考えます。人事もTOPもこの事業への取り組みが遅れることの危機感がないように思います。在宅医療については、医師の高齢化とスキル研修システムの問題・退院カンファレンスについては、かかりつけ医・勤務医が出席できにくい現況をどうするのかという課題があります。

角田直枝先生の著書;

“訪問看護”で変わる希望の在宅介護

 内容紹介

訪問看護を利用して介護の負担を減らそう 多くのお年寄りが自宅での生活を希望し、国の政策が在宅療養を促す方向にシフトしていることもあって、自宅で介護と医療処置を受けるお年寄りが増えています。そこで、お年寄りの介護と生活支援と医療を合わせた総合的なケアが求められおり、医療と介護をつなぐ要といえる「訪問看護」の重要性は高まっています。、しかしながら、介護保険で利用できる訪問看護サービスについて、認知度・利用度はまだまだ低く、全国に400万人以上いる要支援・要介護のお年寄りのうち、32万人ほどの利用にとどまっています。
本書は、医療と介護の両方の現場の実態を熟知したスーパー看護師が、訪問看護のメリットと利用法をていねいに教えます。訪問看護をかしこく活用すれば、介護されるお年寄りと介護する家族の負担を減らし、不安や悩みを解消できるでしょう。訪問看護をケアプランに加えることによって、介護されるお年寄りと介護する家族の負担が減り、みんなが「ありがとう」と言えるような在宅介護が可能になってきます。
介護で頑張っているご家族だけでなく、ケアマネージャーさんやヘルパーさん、そして訪問看護師たちにも、有用な内容が満載されています。

 

「茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 看護局長 角田直枝先生;「病院と地域で患者さんの心を繋ぐ在宅以降における支援の在り方」についてご講演」への1件のフィードバック

  1. ありがとうございます。
    こちらも大変興味深い講演、聞きたかった限りです。

    まさに訪問看護士が医療と介護を繋ぐというのはフランスでも取り組んでいるようです。
    こちらは在宅入院という制度があります。
    まさにこの記事の内容に沿った制度です。
    私は訪問リハの同行のみだったので、詳しくは聞いた話になってしまいますが、記事にして紹介させて頂きますね。

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